ヒューズ関連試験のご案内
技術ペーパー
ご提供できる試験サービス
高電圧・大電流を伴う各種試験は、大きな危険を有することはご理解の通りです。当社は長年にわたるヒューズ開発で培った技術と多用な試験設備により、お客様の機器や部品の短絡試験、保護協調試験などにご協力させて頂きます。
信頼性が高く迅速なヒューズの開発には、各種試験設備を必要とします。当社は、次のような試験設備を揃え、お客様のご要求に即応し安心してご使用頂けるヒューズの開発に挑戦し続けています。お気軽にお問い合わせ下さい。お問い合わせはこちらから。
試験の種類と設備の例
(1)遮断試験
・遮断試験は短絡電流などの過電流が流れた時、ヒューズが安全に電流を遮断できることを確認する試験です。AC / DC 合わせて 8 系統の遮断試験設備があり、様々な試験に対応できます。
・遮断試験、保護協調試験において重要なパラメータである力率や時定数は、ご要求に応じて調整可能です。
(2)溶断試験
・当社のカタログに記載している過負荷溶断試験全ての電圧、電流に対応しています。
・溶断時間の測定は低電圧定電流電源を用いれば容易にできますが、ヒューズの定格電圧と同じ電圧の電源を用いた場合とそうでない場合とでは、溶断の仕方が異なります。
・ヒューズは過電流に対する重要な保護部品ですので、大電流だけではなく比較的小さな過電流に対しても、安全かつ確実に動作することが求められます。ヒューズは動作する時、どの様に溶断するかが重要です。
・当社では、しっかりとヒューズの定格電圧と同じ電圧の電源を用いて、溶断試験を行っています。
(3)通電容量・温度上昇試験
・通電容量試験は、規定電流を規定時間通電できることを確認する試験です。この場合、ヒューズは動作(溶断)しないので、ヒューズの定格電圧と同じ電圧の電源を用いる必要はありません。当社には 2,000 A 以上の大電流でも連続通電できる設備があります。
・温度上昇試験は規定電流を通電した時のヒューズの温度上昇を測定する試験です。試験は各部の温度が一定になるまで通電します。
(4)ON-OFF 通電試験
・規定電流を規定時間通電し、その後、規定時間通電を OFF することを繰り返す試験です。
・方形波はじめ、下記のような様々な電流波形での試験が可能です。
・通電電流、通電時間、OFF 時間は微細にコントロールできます。
(5)耐環境試験
・高温、振動はじめ、下記のような様々な環境下にヒューズを放置して、その影響を確認します。
・当社では複合環境試験ができます。複合環境試験とは、温度や湿度などの気象環境ストレスに加え、振動、衝撃、加速度などの物理的(機械的)環境ストレスを複合して与える試験で、試験装置は試験槽がレールにより移動して振動試験機と合体します。
・温度、湿度、振動条件はプログラミングにより変更可能で、同時にヒューズに一定電流や ON-OFF 電流を通電することもできます。
(6)分析装置
・環境問題は地球規模で重大な局面を迎えており、パリ協定にみられるように、世界共通の大きな課題となっています。
・当社は創業当時から緑化活動に力を入れ、ヒューズ製造でもフロンを一切使用しない方法でフラックスの除去をしてきました。
・エネルギー分散型X線分析(EDX)はじめ、様々な分析が可能な装置を備えています。
・これらの分析装置は、電子顕微鏡や X 線透過装置などともに、ヒューズの設計や開発にも役立っています。